「世界一臭い食べ物」として名を馳せる、「シュールストレミング」。
噂には聞いたことがあるものの、シュールストレミングはどんな匂いなのか、そしてどれほどのキツさなのか、気になっている人は多いと思います。
実は私、某IKEAさんのイベントでシュールストレミングを実食したのですが、それはもう強烈な匂いでした・・・。
今回は、シュールストレミングはどんな匂いで例えるなら何なのか、そしてその匂いレベルはどのくらいキツいのかについて、実食した私がレポートします。
また、シュールストレミング缶詰の開け方と、その味や美味しいとされる食べ方についてもご紹介しますね。
シュールストレミングはどんな匂い?例えるならアレ
まず結論から。
初めてシュールストレミングの匂いを嗅いだ私がどう感じたかというと、例えるなら、らズバリ・・・、
長期間放置して腐敗しきった生ゴミ + ウンコ
の匂い、ですw
普通の生ごみじゃないですよ。「真夏にゴミの日に出し忘れて何日も経過して腐敗しきった生ゴミ」と、「腸内環境が超絶悪い人のウンコ」です(笑)
その匂いたるやすさまじく、缶を開けた瞬間から、周囲には目にしみるほどの刺激臭が漂います。
口に入れる食べ物だとはちょっと信じられない強烈な匂いです。
シュールストレミングはどんな匂いなのかを例えるなら?という疑問に対して、他の人たちから聞かれた意見としては以下のようなものがありました。
- 腐敗した魚の匂い
- 下水の匂い
感じ方は人により違いはありますが、共通して言えるのは強い「腐敗臭」であるということですね。
シュールストレミングの匂いレベルはどれくらい?
シュールストレミングがとんでもなく臭いということはわかりましたが、その匂いレベルはどのくらいなのでしょうか。
「アラバスター」と呼ばれるにおい成分の量を測定する機器を使って計測した結果、臭い食べ物ランキングはこのような結果になりました。
第2位 ホンオフェ(6230Au)
第3位 エピキュアーチーズ(1870Au)
第4位 キビヤック(1370Au)
第5位 焼きたてのくさや(1267Au)
第6位 鮒寿司(486Au)
第7位 納豆(452Au)
第8位 焼く前のくさや(447Au)
第9位 たくあんの古漬け(430Au)
第10位 臭豆腐(420Au)
※「Au」はにおい成分量を表す単位(アラバスター単位)
やはりシュールストレミングの匂いレベルはぶっちぎりで振り切っていますね(笑)
日本ではめちゃくちゃ臭い食べ物として有名な「くさや」の6倍とは、想像を絶する匂いであることが、数値からもわかります。
シュールストレミングはなぜこんなに臭いの?
シュールストレミングは、ニシンの塩漬けを缶に入れて発酵させた、スウェーデンの伝統的な発酵食品。スウェーデン語で"酸っぱい"を表す「シュール(sur)」と、"バルト海のニシン"を表す「ストレミング(stromming)」を意味します。
シュールストレミングは、缶に詰める段階で殺菌を行っていないため、保存しているうちにも二次発酵が進みます。
缶の中で二次発酵が進む際に繁殖する、「ハロアナイロビウム」という嫌気性細菌が強い悪臭を生み出しています。
この悪臭の中には、硫化水素(腐った卵のような臭い)、酪酸(腐った乳製品のような臭い)、酢酸(酸っぱい臭い)といった、腐った食べ物特有の匂い成分が含まれているんです。
つまり、発酵食品ではありますが、腐敗臭の成分を発しているというわけ。そりゃ臭いわけですね(;'∀')
シュールストレミング缶詰の開け方
シュールストレミングは開け方には注意が必要です。
缶のなかでも二次発酵が進んでいるので、普通の缶詰と同じようなつもりで開けてしまうと、中身が噴き出す恐れがあるんです!
しかも、うっかりシュールストレミングの汁が服やカーペットなどに付いてしまった場合、もう匂いが落ちることはなく、捨てるしかないと言われています。恐ろしや・・・。
本場スウェーデンでは、水を入れたバケツの中で開けるというやり方もあるんだそう。
そのため、シュールストレミングを開ける時には以下に注意することをおすすめします。
- 必ず広い屋外で開ける
- 服に付かないよう、捨ててもよいレインコートなどを着用するのがベスト
今回の試食会では、フェイスシールドまで付けるという万全の体制で開缶いたしました(笑)
レインコートとフェイスシールド着用という完全防備で開缶に臨む勇者たち。
いざ、缶切りを入れていきます。
今回は中身が噴き出すことなく、無事に開缶することができました。
こちらが開缶したシュールストレミング。
匂いだけでなく、見た目も正直排水っぽい感じがします。
周囲には、このあとこれを食べるとは思えないような激臭が充満していました(笑)
シュールストレミングの味と美味しい食べ方
本場スウェーデンでも、シュールストレミングはそこまで日常的に食べられるような食材ではないようです。
おそらく、日本で言うくさやと同じ感じで、存在はみんな知っているけど食べたことのある人はそれほど多くはないということでしょう。
スウェーデンでシュールストレミングを食べるときは、オープンサンドにすることが多いようですね。よく使われる材料はこちら。
- フラットフレッドやクネッケブレッド(固いパン)
- 茹でたジャガイモ(またはマッシュポテト)
- 玉ねぎ
- サワークリーム
- ディル
今回の試食では、パンの代わりにクラッカーを使ったオープンサンドでいただきました。
実際に食べてみると、味そのものは恐ろしく不味いというほどではないんです。まあ美味しくもないけど・・・。
ただ、とにかくしょっぱい!塩辛い!ほぼ塩です。。
そして味はなんとかなったとしても、口に入れた次の瞬間にあの凄まじい生ゴミとウンコの激臭が鼻に抜けていきます・・・(笑)
私はひと口であえなく降参。。ふた口目は完全にムリでした。神様ごめんなさい(;'∀')
でも、IKEAのシュールストレミング実食イベントの参加者の中には、
「けっこうイケる!私好き!」
と言ってモリモリ食べて、しかもおかわりまでしている猛者も(笑)
少数派ですが、美味しいと感じる人もいることは確かです(;'∀')
ちなみに、シュールストレミングを食べた後は口の中が腐った匂いで充満してしまい、水を飲んだくらいでは取れません(笑)
そんなときの匂い消しには、牛乳を飲むのが一番だそうですよ。
まとめ
シュールストレミングはどんな匂いなのか、また他のものに例えるなら何なのか、匂いレベルや味、美味しい食べ方についてご紹介しました。
日本やアジアにも臭い食べ物はたくさんありますが、それらをぶっちぎりで引き離す激臭のシュールストレミングには脱帽でしたね。
ご興味のある方は、中身の噴き出しに気を付けつつ、シュールストレミングの試食にチャレンジしてみるのも面白いかもしれません^^