旅行先のお土産屋さんや宿泊先の食事で時々見かける、葉っぱに包まれたお寿司「柿の葉寿司」。
いざ食べようとしたとき、多くの方はこのような疑問を持ったのではないでしょうか。
「柿の葉寿司の葉っぱって、食べるものなの?それとも捨てるの?」
今回は、柿の葉寿司の葉っぱは食べるべきなのか、また柿の葉に包まれている理由についてご紹介します。
柿の葉寿司の葉っぱは食べるの?それとも捨てるもの?
まず本題の「柿の葉は食べられるのか」という疑問についてですが、食べられるか食べられないか、という点からお答えすると「食べられます」。
ただし、通常は食べずに捨てるのが一般的です。
柿の葉寿司を取り扱うお店などからは、「通常は食べません」、「取り除いてお召し上がり下さい」と発信されています。
柿の葉は食べても身体に害があるものではありませんが、一緒に食べると寿司本来の味を邪魔してしまうんだとか・・・(>_<)
柿の葉寿司を柿の葉で包む理由とは?
では、なぜ柿の葉寿司は柿の葉で包むのでしょうか。
その理由は、柿の葉寿司の鮮度を保つためなんです。
柿の葉寿司の「柿の葉」には、渋柿の葉がよく使われており、ポリフェノールの一種「タンニン」という抗菌成分が多く含まれています。
つまり、柿の葉の殺菌効果を利用し、寿司が腐敗するのを防ぐ目的があったんですね。
また、鮮度保持の目的以外にも、柿の葉で包むことで葉の香りが寿司に移り、風味もよくなるため、一石二鳥とも言えます。
そもそも「柿の葉寿司」とは
柿の葉寿司(かきのはずし or かきのはすし)とは日本の郷土料理の一つで、「魚を酢飯と一緒に柿の葉で包んだ押し寿司」のことを指します。
柿の葉寿司は奈良県、鳥取県および、和歌山県の郷土料理として紹介されていますが、実はそれぞれの地域によって使用される食材が異なります。
奈良県の柿の葉寿司
- 使用食材:米、サバ、柿の葉
- 地域:五條市、吉野地域
- 食習・時季:夏祭り、祝いの席など
鳥取県の柿の葉寿司
- 使用食材:米、塩マス、柿の葉
- 地域:智頭町
- 食習・時季:お祭りやお正月、来客のおもてなしなど
和歌山県の柿の葉寿司
- 使用食材:米、サバ、しいたけ、エビ、柿の葉
- 地域:かつらぎ町、九度山町
- 食習・時季:秋祭り、来客のおもてなしなど
同じ名前の郷土料理であっても地域によって、時季や使用する食材がひと味違う点が面白いですよね。
なお、祭りや慶事の際のごちそうとして振舞われる点は共通しているようです。
まとめ
柿の葉寿司の葉っぱは食べるのか、また包まれている理由についてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
以下、本記事のまとめです。
- 柿の葉寿司の葉っぱは取り除き、食べないのが一般的
- 柿の葉で包むことで、抗菌作用により保存性を高め、かつ素材の味をより一層おいしく味わうことができる
最後までお読みいただき、ありがとうございました!