爽やかな香りとしゃっきりした歯ごたえが美味しいセロリ。サラダなどでよく使われますが、茎だけを食べて葉は捨ててしまうという人も多いですよね。
セロリの葉には毒があるという噂もあったり、アク抜きが必要なのではないかと敬遠されることもあるかもしれません。
この記事では、セロリの葉には毒があるという噂の真相や、アク抜きの方法、さらにセロリの栄養成分についてご紹介します。
セロリの葉に毒があるって本当?
セロリの葉に毒があるという噂は本当なのでしょうか?
結論から言うと、「セロリの葉には、体に影響を及ぼすほどの毒はない」といえます。
ここからは、セロリに毒があると思われてしまう原因についてご紹介します。
フラノクマリン
セロリには、フラノクマリンの一種である成分が含まれています。
フラノクマリンは、植物が虫などから身を守るための働きある成分。
大量に食べると毒性がありますが、健康に育ったセロリにはフラノクマリンはほんのごくわずかしか含まれておらず、体に不調が起こるほどの量ではありません。
つまり、健康に育っていないセロリがお店に並ぶことはありませんので、普通に購入したセロリを食べる分には全く心配ないといえます。
アルカロイド
セロリには、苦味の要素のひとつである「アルカロイド」という成分が含まれています。
アルカロイドは腎臓のろ過機能を高め、体のデトックスをしてくれる嬉しい効果があります。
しかしその半面、アルカロイドを一度にたくさん摂取するとお腹を壊してしまうことがあるため、場合によっては毒とされるのかもしれません。
余分な水分・老廃物を体外へ排出する働きがあります。
セロリの葉に毒はないのですが、農薬が残っている可能性もあるので、食べるときはしっかりと水洗いをして使うことを心掛けておきましょう。
シュウ酸
セロリにはシュウ酸という成分が含まれています。
シュウ酸をたくさん摂りすぎると、結石など体に悪い影響を及ぼす可能性があるため、このことが毒と言われるひとつの原因かもしれません。
しかしセロリに含まれるシュウ酸はごくわずかで、ほうれん草のように多く含まれないため気にする必要はありません。
セロリの葉のアク抜きするべき?
セロリの葉は基本的にアク抜きする必要はなく、そのまま食べて問題ありません。
しかし、前述したとおり、セロリの葉はシュウ酸を含んでいるため、体質的に気になるという場合はアク抜きするといいでしょう。
セロリのアク抜き方法
セロリのアク抜きは簡単にできます。
- セロリの葉を食べやすくざく切りにする
- ボウルに張った水にセロリを浸し、10分~15分ほどさらす
- よく水気を切る
シュウ酸は水に溶けやすく、セロリの葉を切ってから水にさらすことで抜けやすくなります。
また、セロリ独特の苦味も和らぐため、苦手な人は食べやすくなるかもしれません。
セロリの葉は栄養成分が豊富!
セロリの葉は、じつは毒どころか栄養成分がとっても豊富。
じつはセロリの茎よりも葉の方が多くの栄養成分を含んでいるため、葉を捨てたらもったいないんです!
ビタミンB1
ビタミンB1は人の体の代謝に関わるビタミン。エネルギーの産生を助ける働きがあるため、ビタミンB1が不足すると疲れやすくなると言われています。
ビタミンB2
ビタミンB2は、体内の代謝において補酵素としての働きがあります。
活性酸素を除去する働きもあり、生命活動には欠かせない栄養素です。
βカロテン
βカロテンは、粘膜を丈夫にし、人間の体内に細菌やウイルスが侵入しないように防いでくれる役割があります。また抗酸化作用も高い栄養素です。
ビタミンC
ビタミンCは、活性酸素を除去し免疫力を高める働きがあります。また体内でコラーゲンが合成されるのを助けたり、メラニンの生成を抑える働きがあるため、美肌ビタミンとも言われています。
ビタミンU
ビタミンUは別名「キャベジン」と呼ばれる栄養成分。ビタミンUといえばキャベツに多く含まれることで有名ですが、実はセロリにも含まれています。
胃酸の分泌を抑える効果や、胃腸の粘膜を修復してくれる働きがあります。
食物繊維
食物繊維は便通を改善し腸内環境を整える働きがあるため、免疫力の向上に役立つ成分です。また、血糖値が上がりすぎるのを抑えたり、血中コレステロールを低下させてくれる働きもあります。
アピイン・セネリン
アピインとセネリンは、セロリの少しクセのある独特な香りのもととなっている栄養成分。
神経を鎮めて落ち着かせる働きがあり、不眠や疲労の改善や、頭痛を和らげてくれる効果があります。
セロリの葉も無駄なく美味しく食べよう
セロリの葉には体に影響を及ぼすような毒はなく、栄養がたっぷりだということがわかりました。
つい捨ててしまうこともあるセロリの葉ですが、無駄なく美味しく食べましょうね♪