たつき監督が手がけたアニメというとまったりした雰囲気とどこか荒廃した世界観、考察のしがいのあるストーリーが人気の「けものフレンズ」を思い浮かべる方が多いかと思います。
それらの良さを残しつつ、より重厚でメッセージ性を感じる次回作「ケムリクサ」もまた視聴者の心を掴んで離しません。
この記事では、たつき監督による2019年にテレビ放送とAmazon Prime Videoで配信されて話題になったアニメ「ケムリクサ」を見た感想とその世界観をご紹介します。
「けものフレンズ」とは異なる殺伐としたダークさに引き込まれる「ケムリクサ」
「ケムリクサ」の監督であるたつき氏の前作品「けものフレンズ」は、ほのぼのとした世界観・キャラクターの中に、所々不気味な雰囲気が感じられるそのギャップが大きな魅力でした。
しかし「ケムリクサ」は上記のようなほのぼのさは殆どなく、常に敵から襲われるかもしれない・死ぬ可能性があるといったシリアスさが前面に出されています。
ダークファンタジーやSF色が強いため、子供だけでなく大人でも十分に楽しめるストーリーになっています。
また「好きなことを見つける」や「大切なもののためにどう命を使うか」といった人間にとって普遍的なことがテーマになっているので、ストーリー自体はわかりやすく観た後に充実感を覚えられること間違いなしです。
個性溢れる活き活きしたキャラクター
アニメを語る際に忘れてはいけないのはキャラクターです。
「ケムリクサ」は出てくるキャラは多くはありませんが、その分1人1人の個性が細かい所まで表されています。
クールだが繊細な「りん」、皆をまとめるお姉さんの「りつ」、時々毒舌だが可愛らしい「りな」の3姉妹、非力だが心優しい「わかば」の4人が主な登場人物です。
セリフや仕草、表情、行動が丁寧に作られており一貫していて軸があるため、設定と実際のキャラが乖離してしまうこともありません。
姉妹はそれぞれ人間離れした能力を持っているのですが、性格はとても人間味があるため自然と共感したり応援したくなるのもポイントです。
荒れた心を癒やしてくれる、殺伐としながらも優しい世界観
ケムリクサの世界観は殺伐としているものの、登場人物からは皆温かみを感じるのが今作の大きな特徴です。
特にストーリー中盤で見られる「姉さんの好きは、私達の大事だ」というセリフは荒んだ心にダイレクトに突き刺さるものでした。
自分の好きなものを大事にすることはできても、人の好きなものを尊重して大事に扱うというのは言うのは簡単ですがなかなかできることではありません。
このセリフからは姉妹同士思いやる強い絆を感じましたし、お互いを思いやる場面もたくさんあり観た後は温かい気持ちになれました。
まとめ
以上、たつき監督の新作アニメ「ケムリクサ」を見た感想と世界観についてのご紹介でした。
前作の「けものフレンズ」と比べて「ケムリクサ」はシリアス色が色濃い分、登場人物の持つ優しさや温かみがより一層際立つのが今作の大きな魅力だと感じました。
観た後は普段よりも人に優しくなれるような心を動かされるアニメですので、現実に疲れた人、心が乾いた人には特にオススメです。
ケムリクサのアニメはテレビ放送はすでに終了していますが、AmazonPrime会員なら無料で観ることができますよ♪
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