自然災害などが起こると、電力不足対策として計画停電が行われることがあります。
計画停電のとき心配なのは冷蔵庫・冷凍庫ですよね。
今回は、
- 計画停電のときに冷蔵庫の中身が腐ったり冷凍庫の中身が溶けないための対策
- 冷蔵庫や冷凍庫の中身は何時間くらいまでなら冷たいままもつのか?
以上の点についてご紹介します。
計画停電で冷蔵庫や冷凍庫にすべき対策
まず、計画停電があらかじめ予告されている場合の、事前に準備すべき対策です。
冷蔵庫内を事前にできるだけ冷やしておく
計画停電に入る数時間前から、冷蔵庫の温度調節を「強」にしておきましょう。
あらかじめ冷蔵庫内をできるかぎり低い温度にしておけば、停電中の温度低下も最小限ですみます。
冷凍庫に保冷剤を凍らせておく
計画停電が行われている間、凍った状態の保冷剤が多く入っていれば、冷凍庫の温度を極力上げずに保つことが可能です。
計画停電に入る前に、できるだけたくさんの保冷剤を凍らせておきましょう。
保冷剤にも性能があります。できるだけ冷たさが長持ちする高性能な保冷剤を使うことで、より効率的に冷凍庫内の食品を溶かさずに守ることができますよ。
一番おすすめなのは、アウトドアメーカー「ロゴス」の保冷剤です。
一般的な保冷剤に比べて保冷能力は8倍と高く、マイナス16℃を16時間持続してくれる高性能の保冷剤です。
もし保冷剤を買う時間がなかった場合は、保冷剤ほどの効果はありませんが、ペットボトルやタッパーなどの保存容器に水をいれて冷凍しておくことで、簡易的な保冷剤として使えます。
冷凍庫はできるだけ詰めた状態に
冷凍庫の中は食品が詰まっている状態のほうが溶けにくいといえます。
食品同士がお互いの保冷剤の役割を果たすからです。
あまり食品が入っていない冷凍庫の場合は、前述したとおり保冷剤を入れて凍らせておくか、保冷剤がなければやペットボトルに水を入れたものを入れておき、計画停電が始まる前に凍るようにしておきましょう。
霜の対策
できれば霜はあらかじめ取っておくのが理想的です。
もし霜がたまっている状態で計画停電があった場合、長時間になると霜が溶け、水が出てきてしまう可能性がらいます。
霜が付いている冷蔵庫の場合は、念のため冷蔵庫の下に雑巾などを敷いておくと安心です。
冷蔵庫のコンセントは抜くべき?
冷蔵庫の場合、数時間の停電であればコンセントを抜く必要はありません。
計画停電の際、家電はすべてコンセントを抜くほうがいいかと思われがちですが、エアコンと冷蔵庫はそのままでOKです。
しかし、テレビや、ファンヒーターなどの発熱する電気器具、起動時の電力消費が大きい家電はコンセントを外すことをおすすめします。
電力消費が大きい家電は、計画停電から復帰して電気製品が一斉に動きだしたときに家のブレーカーが落ちるなどの可能性があるからです。
また、節電のために冷蔵庫の温度設定を「弱」にしていても、停電時にリセットされてしまう場合もありますので、計画停電から復帰したら温度設定を確認しましょう。
計画停電が始まったら?冷蔵庫で気を付けたいこと
では、実際に計画停電が始まってからはどうすればよいのでしょうか?
扉の開閉をできるだけ少なく、時間を短くする
通常時の省エネの観点からも言えることですが、冷蔵庫の扉の開け閉めは最小限にするように気を付けましょう。
開閉の回数が多いほど、冷蔵庫内の冷気が逃げていってしまいます。
また、中身の出し入れは素早く行い、扉が開いている時間をできるだけ短くおさえるようにしましょう。
冷えていない食品を入れない
計画停電で冷蔵庫の電源が入っていない間は、温かい食品や常温の食品などの冷えていないものを入れないようにしましょう。
温かいものが入れてしまうと冷蔵庫内の温度が下がり、すでに入っている食品の傷みにつながります。
生鮮食品や冷凍食品は何時間までなら大丈夫?
日本冷凍食品協会によると、停電中に冷凍庫の扉を開けなければ、冷凍食品は4時間くらいは溶けることなく保たれるそうです。
それ以上の長時間の停電の場合、溶けてしまった冷凍食品は再冷凍することは避けましょう。
味も悪くなりますし、品質が劣化する可能性が高いからです。
特に、自宅で作ったおかずを冷凍したもの、いわゆるホームフリージングの食品が溶けてしまった場合は品質劣化も早いため、すぐに加熱して食べてしまいましょう。
冷蔵庫内の食品は、基本的にはあまり問題ありませんが、温度がぬるくなっているような場合は捨てるほうが無難です。
気を付けたいのは卵です。
温度変化により卵に水滴がついてしまった場合、その水滴が原因でサルモネラ菌が繁殖する場合があります。
その場合は、生食はせず、かならずしっかり火を通すようにしましょう。
他にもこんな準備をしておくのがおすすめ!
冷蔵庫や冷凍庫以外にも、計画停電の前に準備しておくのがおすすめなことがあるんです。
忘れがちなことなのでチェックしてくださいね。
保冷水筒に冷たい飲み物を入れて置く
夏場に計画停電がある場合、保冷水筒に冷たい飲み物を入れて置くのがおすすめです。
計画停電でクーラーが使えなくなると熱中症が心配ですので、水分補給は欠かせません。
冷たい飲み物を保冷水筒に入れて置けば、計画停電中に冷蔵庫を開け閉めする回数を減らすことができますよ。
特に小さな子どもやお年寄りがいる家庭ではぜひおすすめします。
お風呂やバケツに水をためておく
大型マンションなどの場合、停電中は貯水タンクからポンプでくみ上げるための電力がなくなるため、断水になることが考えられます。
計画停電の時間が長い場合は、お風呂やバケツに水をためておくと、トイレを流したり、ちょっとした洗い物をするのに使うことができますよ。
携帯電話やスマホ、バッテリー充電器はフル充電に
忘れがちですが、携帯電話やスマートフォン、バッテリー充電器は計画停電が始まる前にフル充電しておきましょう。
計画停電中はテレビも見れなくなりますので、情報収集にスマートフォンがとても役に立ちます。
照明を確保しておく
計画停電が行われる時間が夜の場合は、照明を用意しておくのも必要になります。
防災用として懐中電灯を備えておくのは基本ですが、懐中電灯はあくまで非常用なので、生活には明るさが足りません。
乾電池で使えるタイプのランタンを用意しておくと、停電用だけでなく防災用としての備えに役に立ちますよ。
おすすめはこちらのLEDランタンです。単一乾電池3本で最大約78時間も点灯できるので安心ですよ。
オール電化の場合はカセットコンロを用意すると便利
オール電化の住宅の場合、計画停電中は料理をしたりお湯を沸かすことができません。
そんなときに活躍してくれるのがカセットコンロです。
冬場に鍋をするためにカセットコンロを持っているという人は多いと思いますが、あまり使わない夏場は戸棚の奥にしまっているのではないでしょうか。
計画停電中は照明が暗いため探しにくいので、あらかじめ用意しておくといいかもしれませんね。
まとめ
今回は計画停電のさいの冷蔵庫と冷凍庫の対策と、大丈夫な時間の目安についてご紹介しました。
災害時や夏の電力需給期にあるかもしれない計画停電。
食中毒などを防ぐためにも、上手に対策したいですね。