2月のイベントといえば節分。かつては節分の行事と言えば豆まきがで、豆を年の数だけ食べることで、健康や幸せを願ってきました。
しかし、近年では節分といえば「恵方巻」が話題になります。コンビニやスーパーでもよく並んでいるのを見かけますよね。
恵方巻きを食べる風習は昔はなかったのに、なぜ流行ったのでしょうか?その理由を調べてみると、もともと関西だけの風習だった恵方巻きは、あのコンビニの販売戦略で流行ったということなんです!
恵方巻を食べるのは関西だけの風習だった
関西は商人の街、食い倒れの街ってよく聞きますよね。美味しい物が沢山あったり商売上手というイメージが一般的かと思います。
「関西=商売上手」のイメージは江戸時代の頃物流の中心で天下の台所と呼ばれていただけあって、品物を見る目は勿論商人には大切なコミュニケーションをとるのも上手だったことから持たれたイメージだったのでしょう。
そんな中、江戸時代から明治時代にかけ、大阪船場の商人が芸妓さんや舞妓さんがいる大阪の花街という場所に通い、商売繫盛を願うという意味で芸妓さんや舞妓さんに太巻き寿司を丸かじりさせると言う遊びが流行っていたとか。
その当時は「恵方巻」ではなく「太巻き」や「丸かぶり寿司」と呼ばれていたそうです。
恵方巻を食べるという習慣は、このように関西から始まったようですね。
昔はなかった恵方巻きが流行った理由はセブンイレブン
始まりは関西近郊だけの風習でしたが、いつの頃からか節分と言えば恵方巻とイメージ出来るほど認知されてきました。
ではどのように流行りだしたのでしょうか?
最初に恵方巻きを販売したとされているのは、1983年大手コンビニのファミリーマートが、大阪と兵庫で太巻き寿司を販売したのがきっかけですが、その時はまだ恵方巻ではありませんでした。
ではいつ品名が変わったのか。
恵方巻という名前になったのは、これも大手のコンビニであるセブンイレブンが、1989年の節分時期に販売する際「恵方巻」と商品名を変えて販売したのがヒットし、今では恵方巻と言う名前が浸透しています。
恵方巻きの語源
そもそも恵方巻きとは、
恵方→吉方向(その年の神様がいる方向)
巻き→巻き寿司(太巻き寿司)
の事を言い、その年の歳徳神(としとくじん)がいるという吉方向に向かって巻き寿司を食べると言うのが語源です。
これは陰陽道から来ていて、毎年の吉方角も陰陽道で決めていたそうです。
節分の起源とは
節分とは2月3日だけの行事ではなく、立春、立夏、立秋、立冬と季節の始まりの前日のことを言います。季節の変わり目に病気や災害にあうことが多いため、悪いものを追い出す儀式として始めたのがきっかけだとか。
2月3日が節分の定番になったのは、室町時代くらいだと言われています。
恵方巻の食べ方
恵方巻きの正しい食べ方をご紹介しますね。
節分の夜、豆まきをして部屋を清めた後、その年の恵方(吉方向)を向き、願い事をしながら無言で切らずに一本丸々食べきりましょう!
そして、食べ終わっても願い事は秘密にしましょうね。また、家族、友人などと一緒にいる時は、自分が食べ終わったからといって話しかけたりせず、他の人がまだ食べていたら食べ終わるまで静かに待つのもマナーです。
※時間に決まりはなくいつ食べてもOKです!
※立つか座るか明確に決まりはないので、食べやすい姿勢で楽しみましょう。
恵方巻きの独特の食べ方には意味があり、
無言で食べる → 福が口から逃げない
一本丸々 → 切ったり途中で食べるのをやめると、縁が切れてしまうから
と言われています。食べきる事で福や商売繫盛をいただく、つまりうまく行くことを願っているのです。食べる時はのどに詰まらせないよう、ゆっくり食べてくださいね。
恵方巻きの具材は決まっている?
恵方巻きの具材は特に決まっていませんが、七福神にちなんで7種類と言われてるところもあるようです。ご家庭によっては入れる具材が決まっていたり7種類以上入っているおうちもあるようです。
よく使われている具材は、
穴子、うなぎ、エビ、かんぴょう、シイタケ、きゅうり、だし巻き卵、桜でんぶ
といわれています。
一年の平穏を祈って恵方巻きを食べよう♪
1年の幸福、商売繫盛、無病息災など願って食べる恵方巻。
毎年食べている方はもちろん、食べた事ない方も今年は是非食べてみてはいかがでしょうか^^