食材の知識

黒豆の皮が破れるのはなぜ?ふっくら美味しく煮る方法とは

おせちの黒豆の煮物には、「まめ」に働けるようにという意味が込められており、おせち料理には欠かせない1品ですよね!私もお正月にはよく作って食べます。

そんな黒豆、いざ煮ると皮が破れてしまったり、シワになってしまったりしませんか?そうなると、見た目もあまり綺麗じゃないし、なんだか1年の始まりに縁起が悪いですよね。

今回は、黒豆の皮が破れてしまう原因や、ふっくら美味しく煮る方法についてご紹介します。

黒豆の皮が破れるのはなぜ?

黒豆を煮ると皮が破れてしまうのはなぜなのでしょうか。

原因1・黒豆をゴシゴシ洗っている

黒豆の皮は、非常にデリケートです。煮る前にゴシゴシ洗うと、皮が破れてしまいます。そっと優しく洗うようにしましょう。

原因2・水に漬けて戻している

皮が破れる1番の理由は、黒豆を水に浸けて戻す時に、実の方が皮より早く戻ってしまうためです。
昔から言われているのは水に1晩漬けて戻すというものですが実は、熱湯に漬けて戻した方が皮が破れにくいんです!
熱湯に漬けて戻す方法を後ほどご紹介しますね。

原因3・強火で煮てしまっている

強火で煮ると、皮が破れてしまうだけでなく、固く仕上がってしまうことが多いです。弱火でコトコト煮た方がおいしくできますよ。

原因4・今年の新物の黒豆である

そもそも、豆は新しければ新しいほど皮が柔らかいので破れやすいです。かといって、あまりにも古すぎるものは味が落ちてしまいます…できれば、昨年の新物くらいの豆を使うのが家で煮るのにはベストだといえるでしょう。




黒豆の皮がシワになってしまうのはなぜ?

では黒豆の皮がシワシワになってしまう原因は何なのでしょうか。

原因・空気に触れたり急な温度変化がある

黒豆は長時間コトコト煮るので、煮汁が少なくなってしまいがち。ここで豆が煮汁から顔を出して空気に触れると、シワシワな豆になってしまいます。もし煮汁が少なくなってきたら熱湯を足してあげましょう。水だと急な温度変化によりこれもシワがよる原因になるのでNGです。

ふっくら美味しい黒豆にするには?

ここからは、黒豆をふっくらと美味しく煮る方法をお伝えします。

戻し方

まず、傷などの付いた豆を取り除いてから、ざるでそっと水洗いします。豆をゴシゴシするのは皮が破れるのでNGです。
そして、熱々の熱湯に調味料と黒豆を入れて、1晩置きます。そのほうが、水につけるより豆の皮が破れにくいです。

煮方

漬けておいた黒豆をそのまま中火にかけ、沸騰したらすぐ弱火にします。強火だと皮が破れたり固くなったりしてしまいます。そしてそれを5-6時間ほどコトコト煮ます。煮汁が少なくなってきたなと感じたら、水ではなく、熱湯を足してあげましょう。

もっと美味しい黒豆の煮物にしたい、そんな時は

鉄くぎを入れて煮る

黒豆のあの色はアントシアニンという色素によるものです。
その黒豆と一緒に鉄くぎを入れて煮ると、鉄に含まれる鉄イオンのはたらきでアントシアニンの色素が定着し、落ちにくくなります。
そうすることで、黒々とした美味しそうな黒豆ができるのですね。鉄くぎの代わりに鉄玉子を入れてもいいですし、鉄鍋を持っている方はそれで煮るのもOKです。

重曹を入れて煮る

重曹を入れて煮ると、重曹に含まれる炭酸のはたらきで黒豆を柔らかく煮ることができます。しかし、だからといって入れすぎるとかえって皮が破れやすくなるので注意してくださいね。

黒豆の煮物、失敗してしまった時の食べ方

いろいろがんばって黒豆の煮物に挑戦しても、やっぱり失敗してしまうこともあると思います。でもそんな時も大丈夫!

パウンドケーキに黒豆を入れたり、ご飯に入れて黒豆ご飯にしたりとアレンジは無限です!
もちろん、少し見た目が悪いだけなので、そのまま食べても普通に美味しいですよ。

さいごに

いかがでしたか?
黒豆の皮が破れる原因には、

  • 黒豆をゴシゴシ洗っている
  • 水に漬けている
  • 強火で煮ている

と、さまざまな原因があることがわかりました。ひょっとすると早く作ろうとして、急いでしまうことが1番の大きな原因かもしれないですね。

おせち料理を作る年末年始は時間のある方が多いのではないのでしょうか。私も今年の年末は時間に余裕を持ってじっくり、きれいで美味しい黒豆の煮物を作ろうと思います。