ご両親やご親族、お友達や同僚など、親しい方が還暦を迎えるときには還暦祝いをしてあげたいものですよね。
しかし、還暦祝いの時期はいつどんなタイミングで、誰が主催するものなのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、還暦祝いの時期とタイミングについて、誰がいつ開催するのが最適なのかを解説します。
還暦祝いの時期はいつ?決まりはある?
特定の年齢を迎えることに関する儀式には他にも「七五三」や「成人式」などがありますが、これらは暦上で決められた日があるので迷うことはありません。
しかし還暦祝いとなると「還暦の日」として暦上で決まっているわけではありませんから、どうすればいいのか迷うところですよね。
還暦祝い会は誕生日前後が一般的
還暦は中国から伝わった風習であり、長寿祝いとその後の新しい人生を祝うという意味があります。
※還暦の詳しい由来についてはこちら↓で解説しています。
日本で還暦祝いの風習が始まった当初から、還暦祝いはいつ行うという特別な決まりはありません。
現在では、還暦を迎えるご本人が「満60歳」となる誕生日の前後に行うのが一般的となっています。
満年齢と数え年の違いとは?
「満○○歳」というのは、生まれた日が0歳という考え方による「満年齢」という数え方です。そのため、現代における年齢の数え方は満年齢となります。
それに対し、昔はよく使われていた「数え年」というのもあります。これは、生まれた日が1歳という考え方です。厄年などは現在でもこの数え年で表現しますね^^
還暦祝い会をする日程の最適なタイミングはいつ?
還暦祝いの会は満60歳の誕生日の前後の時期に開くのが一般的ですが、そのなかでも特に最適なタイミングを選びたいですよね。
そこで、還暦祝いとしておすすめのタイミングをご紹介します。
いちばんおすすめは誕生日当日
やはりいちばんおすすめなのは誕生日です。
還暦祝いのもともとの意味は満60歳を祝うということですので、お誕生日はまさに最適な日なのです。
ただお誕生日当日がベストとはいえ、平日に社会人が集まるのは難しいですよね。そのため、集まりやすさを考えるとお誕生日前後の土日が現実的でしょう。
普段から家族の誕生日を祝う習慣があるご家族でしたら、いつものお誕生日祝いより少し特別なお祝いということで、お祝いする側も段取りがしやすいのではないでしょうか。
お正月やお盆、GWなどもおすすめ
現代の社会においては、働き方や生活スタイルもさまざまですので、土日であっても家族親族一同が集まる日を調整するのはなかなか難しいかもしれません。
そのため、お誕生日前後の土日が難しい場合、仕事がお休みになる人が多いお正月やお盆、GWなどもおすすめです。
お正月やお盆でしたら、遠方の家族や親戚が帰省している場合もあります。そのタイミングで還暦祝いをすれば、集まる人の予定も合わせやすく、旅費などの経済的負担も減らすこともできますね。
開催することができます。予定を合わせて行えるため、いつもの親戚の集まりに還暦祝いを追加しましょう。
敬老の日は避けるほうが無難かも
還暦を迎える人に対して、祝う側は子供や孫、甥・姪などの若い世代の場合が多いでしょう。
祝う側から見れば、還暦祝いを敬老の日にすればいいのでは?と思うかもしれません。しかし敬老の日に還暦祝い会をするのは、じつはあまりおすすめできません。
元々、還暦は長寿を祝う意味がありますが、現代において60歳はまだまだ見た目的にも体力的にも若々しい人が多く、「長寿」という言葉がしっくりこないことも多いですよね。
世界保健機関(WHO)や日本の法律上において「高齢者」は65歳以上とされていますので、制度上でも60歳はまだ高齢者と呼ぶには早いでしょう。
また何よりも還暦を迎えるご本人が、自分はまだまだ元気で若いと思っているのに年寄り扱いされたと感じ、ショックを受けるかもしれません。
お祝いする相手の性格にもよりますが、還暦祝いを敬老の日に行うのはできれば避ける方が無難でしょう。
還暦祝いは誰が主催するべき?
じつは昔は、還暦祝いの会は還暦を迎える本人が主催し、お世話になった人たちを招待して開催するものだったんです。びっくりですよね。
現在はどうなのでしょうか。
もっとも多い主催者は子供や配偶者
近年においては、主に還暦を迎える人の子供や配偶者といった近しい家族が主催者となり食事会を開催する事がほとんどです。
食事会の参加者については、その家庭の家族構成などによりさまざまです。同居の家族だけが参加する場合もありますし、還暦を迎える人の兄弟やいとこ、姪甥、存命であれば両親など、親戚を集めて大人数が参加して行う場合もあります。
部下や同僚が主催することも
近頃では60歳でもまだまだ現役で働いている人が多いですから、職場で還暦祝いの会を開催することもあります。
その場合は部下や同僚が主催者となるケースが多いです。
誰がやるべきという決まりはない
結局のところ、還暦祝いの会は、誰が主催者になるべきという明確なルールはありません。
要は大きな節目となるお誕生日会と捉えればよいでしょう。家族からも、職場の仲間からも、どちらにもお祝いしてもらうなんていう幸せな人もいるかもしれませんね^^
還暦祝いを贈るときに、ご祝儀の金額の相場はいくらくらいなのか、またプレゼントをどうすればいいのか悩むこともあるのではないでしょうか。
今回は、還暦祝いのお祝儀の金額の相場やプレゼント選び方、ご祝儀袋の書き方についてご紹介します。
還暦祝いの祝儀、金額の相場はいくら?
還暦祝いとして現金のご祝儀を渡す場合は、一般的にはだいたい以下のような金額が相場とされています。
両親 | 3~5万円 |
祖父母 | 1~3万円 |
その他親族 | 5千円~1万円 |
恩師、上司など | 1万円 |
ただこれらの金額も決まりはなく、家庭や親族によって違う場合もあります。
祖父母や親族に贈る場合、他の親族の方と相談して決めるのが無難でしょう。
還暦祝いのご祝儀は現金かプレゼントどちらがいいの?
そもそも、還暦祝いに贈るのは「現金」でのご祝儀と、品物の「プレゼント」のどちらが良いのでしょうか。
基本的に決まりはなく、「現金のご祝儀だけ」「品物のプレゼントだけ」「ご祝儀とプレゼント両方」のどのパターンもあるようです。
しかし一般的には品物のプレゼントを渡すという人がいちばん多いでしょう。その場合、別途ご祝儀も渡す必要はありません。
日本では目上の人に現金を贈ることはあまり良しとされない考え方があります。最近はあまり気にしない人が多いですが、年上の方に対して失礼にあたりマナー違反となる可能性もありますので気を付けましょう。
受け取る側の性格や関係性にもよりますので、身内だけのお祝いであればご家族や兄弟などでよく相談して、現金にするかプレゼントにするかを決めると良いでしょう。
実際に還暦祝いをしてもらったお父さん・お母さんから、もらって嬉しかったプレゼントのアンケートを実施しました。プレゼントをどんなものにするか迷ったらぜひ参考にしてみてくださいね。
身内ではなく職場関係のお祝いの場合、還暦を迎えたお祝いされる側の人は、お祝いする側の人からみて上司にあたる場合が多いと思います。
その場合は目上の人に対して現金のお祝儀を渡すことが失礼になる可能性もありますので、品物でのプレゼントが無難でしょう。
部下から心を込めたプレゼントをもらえたら、還暦を迎えた人にとってとても嬉しい思い出になるはずですよ^^
還暦祝いの祝儀袋やのしの表書き、水引きはどうする?
還暦祝いを現金で贈ることにした場合は、お祝儀袋に入れて渡しますよね。また、品物のプレゼントであれば熨斗(のし)をつけるかと思います。
その際に、祝儀袋や熨斗(のし)や表書きはどうすればいいのか、またいろいろな種類がある水引はどれを選べばいいのかわからないという場合も多いのではないでしょうか。
ここでは、還暦祝いの熨斗(のし)や祝儀袋の表書きの書き方と、選ぶべき水引はどれなのかをご紹介します。
上書
還暦のお祝いに贈る熨斗(のし)・祝儀袋の表書きは「還暦御祝」「寿」「敬寿」「祝還暦」などの言葉がふさわしいです。
名前
贈り主が一人の場合は、真ん中に氏名を書きます。
連名の場合、3名以内の場合は、いちばん右に最も目上の人を書き、左に向かって順番に書きます。
同年代の友人などの連名の場合はあいうえお順で書きましょう。
4人以上の連名の場合は、代表者の氏名と、その左下に少し小さめの文字で「外一同」「子供一同」「孫一同」と書き、別紙を用意しそこに連名の全員の氏名を書き、同封します。
水引の選び方
水引は、紅白か金銀の蝶結びのものを選びます。
蝶結びの水引には、結び目が簡単にほどけ何度も結びなおせることから、何度も繰り返してほしいという意味があります。60歳以降も、また何度でも長寿のお祝いをさせてくださいという願いが込められているのですね。
良いタイミングでお祝いしてあげよう
還暦祝いは誰がいつするものなのか、またその最適な時期とタイミングについてお伝えしてきました。また、お祝いのプレゼントは現金か品物のどちらがいいのかについてもご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
昔は長寿のお祝いだった還暦祝いですが、60歳でもまだまだ若く元気な人が多い現代においては、第二の人生が始まるお祝いと言ってもいいかもしれませんね。
大切な人の還暦祝いが良い思い出になるようにしてあげてくださいね(^^♪