日本人の食卓に欠かせない食材、梅干し。
ごはんのお供やお弁当にはもちろん、焼酎に入れたり料理にも使われ、大好きだという人も多いのではないでしょうか。
でも梅干しはとても塩分の多いイメージがあるため、食べ過ぎると塩分過多になるのではないかと心配なことも多いはず。
今回は、梅干しは1日何個まで食べて大丈夫なのか、また1個あたりの塩分量・食塩相当量とカロリー・糖質量、健康効果についてご紹介します。
梅干しは1日何個まで?2個以上は食べ過ぎ!

結論から言うと、梅干しは1日1個までが望ましいです。
少量であれば健康に良い効果をもたらす梅干しですが、塩分がとても高い食べ物でもあるため、食べ過ぎると高血圧のリスクが高まるなど、かえって健康を害する可能性もあるんです。
梅干しを作る人やメーカーによりますが、一般的に「昔ながらの梅干し」と言われる梅干しの塩分濃度は18%くらいです。
塩分濃度18%の梅干し1個に含まれる食塩相当量は2.7gくらいになりますが、厚労省が推奨する塩分摂取目標値は1日あたりの10g以下なんです!
つまり、梅干しを1個食べるだけで、1日あたりの塩分摂取量のおよそ1/3近くを食べてしまうことになるんですね。
ちなみに、味噌汁1杯に含まれる食塩相当量は1.1~1.2gくらいですので、いかに梅干しの塩分が高いかがわかると思います。
梅干し1個あたりの塩分量と食塩相当量は?

梅干しといっても、最近は「減塩梅干し」や「はちみつ梅」などいろいろな商品がありますよね。
梅干しの生産者さんたちもできるだけ塩分を減らす工夫をしてくれていて、商品によってはかなり塩分量を抑えたものもあります。しかし「塩分〇%」と書かれていてもそれが食塩に換算すると何グラムくらいの量なのか、ピンとこないですよね。
そこで、梅干し塩分量(%)から1個あたりの食塩相当量を計算してみました。梅干しのパッケージに表示されている塩分量%と照らし合わせてみてくださいね。
■梅干し1個あたりの塩分および食塩相当量(可食部15gとして)
塩分濃度 | 該当する商品例 | 1個あたりの食塩相当量 |
---|---|---|
20% | 昔ながらのすごくしょっぱい梅干し | 3g |
18% | 昔ながらのしょっぱい梅干し | 2.7g |
16% | しょっぱい梅干し | 2.4g |
14% | 減塩・低塩などの表示があるもの | 2.1g |
12% | 減塩・低塩などの表示があるもの | 1.8g |
10% | かつお梅など、調味した梅干し | 1.5g |
8% | はちみつ梅など、調味した梅干し | 1.2g |
5% | はちみつ梅など、調味した梅干し | 0.75 |
3% | はちみつ梅など、調味した梅干し | 0.45 |
※梅干しの大きさ約3cm、可食部(種を除いた実の部分)15gとして計算しています。
※梅干しの大きさや、種・可食部分の重さと比率は、梅によって違います。下記表はあくまで目安としてご活用下さい。
梅干しは太る?1個あたりのカロリーと糖質量は

梅干しは太るという噂を聞いたことがありませんか?
梅干しの100gあたりのカロリーは33kcal、糖質は6.9gです。
梅干し1個分の重さはだいたい8~15gなので、1個あたりのカロリーは2.64~4.95kcal、糖質量は0.55g~1.03くらいということになります。
つまり、梅干しはカロリー・糖質ともに大変低く、太りにくい食品であると言えます。
ただし、梅干しには塩漬けと調味漬けがあります。塩漬けは梅果実を塩漬けにして天日干しにしたものですが、調味漬けは塩漬けの塩分を減らした分、昆布やはちみつなどの調味液で味を付けたものです。
調味付けは塩漬けに比べて塩分が低いぶん、調味液の糖分が加わるためカロリーが高くなります。
そのため、調味漬の梅干し1個あたりのカロリーは約7~14kcal、糖質量は約1.49~2.79gとなり、塩漬けに比べると太りやすいとは言えます。
とはいえ、調味漬けで食べやすいとはいっても梅干しを太るほどの量食べるこということはあまりないでしょう。
むしろ、梅干しは塩分が多いため、塩分の摂り過ぎによりむくんでしまうことがあります。その「むくみ」の状態を太ったと勘違いしている可能性が高いです。
梅干しの健康効果はいつ食べるのがいいの?

古くから 「一日一粒で医者いらず」と言われる梅干し。
自律神経の名医で順天堂大学教授の小林弘幸先生によると、下記のような健康効果が期待できるそうです。
- 腸の動きを活発にし、脂肪燃焼に働きかける
- 血糖値を上げる酵素の働きを妨げる
- 動脈硬化の進行を抑え、血流がスムーズに
- ピロリ菌の増殖を抑制する
- カルシウムの吸収効率がアップ
これらの健康効果を充分に発揮させるには、梅干しを食前に食べるのがおすすめ。
食前に食べることで血糖値を下げ、さらに食後の血糖値上昇を抑えてくれるため、ダイエットや動脈硬化予防には特に効果的です。
まとめ
健康に良いと言われる梅干しは1日何個まで食べて大丈夫なのか、また梅干し1個あたりの塩分量・食塩相当量と、カロリー・糖質量についてご紹介しました。
食べすぎは塩分過多になりますが、1日1粒でも充分な健康効果が期待できる梅干し。上手に食べて健康に役立てましょうね♪