おつまみやおかずに便利なかまぼこ。お正月にはおせちの定番としても活躍しますね。
しかし、一度にたくさん食べるようなこともあまりないので、使いきれずに余ってしまったということはありませんか?
でもかまぼこを冷凍するとまずいって聞くし、どうしようと困ってしまいます。
この記事では、かまぼこを冷凍するとまずい理由や、できるだけ食感を保つ正しい冷凍・解凍方法、さらに冷凍かまぼこの保存期間についてご紹介します。
かまぼこを冷凍するとまずい?理由とは?
余ってしまったかまぼこは冷凍保存したいところですが、冷凍するとまずいと言われるのも事実。
なぜ、かまぼこを冷凍するとまずくなってしまうのでしょうか。
「す」が入って食感と味が落ちる
かまぼこを冷凍すると、内部の水分が膨張して凍り、氷結晶となります。
すると、その化粧の大きさに沿ってかまぼこの組織が変形してしまい、元に戻らずにぽっかり穴が開いてしまいます。
このように食品の内部に穴が空いてスカスカになった状態を、「す(鬆)」が入ると言います。
「す」が入った状態の冷凍かまぼこを解凍する際に、氷結晶となっていた水分が流れ落ちて脱水されてしまうことで、食感と味が落ちてしまうというわけです。
かまぼこの正しい冷凍方法
冷凍することでかまぼこの食感や味が落ちてしまうということがわかりました。
では、できるだけ食感や味を損なうことなく、かまぼこを冷凍保存するにはどうすればいいのでしょうか。
急速冷凍する
かまぼこの食感と味をそこねる原因は「す」が入って水分が抜け落ちるから。
その「す」をできるだけ小さくすることで、食感や味の変化を少なく抑えることができます。
そのためには、冷凍する際に急速冷凍を行い、かまぼこ内部にできる氷結晶を小さく保つのが大事です!
家庭用冷蔵庫で急速冷凍なんてムリ!と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
100円ショップなどでも簡単に手に入る、金属製のトレイやバットなどに乗せて冷凍庫に入れることで、急速冷凍することができます。
薄くカットしてから冷凍する
冷凍する前にかまぼこを薄くカットしておくことで、凍るまでの時間も短縮されますので、そのぶん「す」も小さくなります。
カットしたかまぼこは、空気にできるだけ触れないように、ラップでびっちりと包んでから冷凍しましょう。
保存中は冷凍庫内を低温に保つ
冷凍したかまぼこを長期保存する場合は、保存中に氷結晶が大きくならないようにしなければいけません。
冷凍庫の扉の開け閉めは極力少なくし、冷凍庫内の温度を低く保つように注意しましょう。
かまぼこの正しい解凍方法
正しい方法で冷凍保存したかまぼこを解凍する方法についてご説明します。
冷蔵庫で解凍する
冷凍したかまぼこは、雑菌が繁殖しないようラップのまま冷蔵庫で解凍します。
室温で解凍するよりも時間がかかりますので、使う時間を考えて余裕をもって冷蔵庫に移すようにしましょう。
かまぼこは分子結合があまり強くないため、解凍した後でしばらく時間を置くと、かまぼこの組織が水分を再吸収し、食感もある程度は戻ります。
急ぐときは電子レンジで
すぐに使いたいので冷蔵庫で解凍する時間がないというときは、電子レンジで解凍します。
600wで1分以内を目安に、様子を見ながら加熱しましょう。
加熱するなら凍ったままでOK
煮物や炒め物に入れるなど、加熱料理に使うなら、解凍せずに凍ったままのかまぼこを入れても大丈夫です。
むしろ、冷凍したかまぼこはそのまま食べるよりも、煮物や炒め物などに使う方が美味しく食べることができますよ。
冷凍したかまぼこの保存期間はどのくらい持つ?
冷凍したかまぼこの保存期間は、約1ヵ月です。
冷凍するときには保存袋に日付を記入しておき、忘れないようにしましょう。
冷凍かまぼこを美味しく食べよう!
かまぼこの冷凍保存について、正しい冷凍・解凍方法や保存期間についてご紹介してきました。
冷凍することで保存性もあがりますが、食感や味が落ちてしまうのも事実。
できるだけ上手に冷凍して、解凍後のかまぼこも美味しくいただきましょう!