春の訪れを感じさせてくれる、ふきのとう。
ふきのとうといえばまず思いつく料理は天ぷら!しかし、ただ揚げるだけだと苦みが強いんですよね~。
「大人の味」と好みの方もいるようですが、苦みをなくしたいというときもあるかと思います。
今日はそんなふきのとうの苦みを取る調理方法や、ふきのとうの栄養なとについてお伝えします。
ふきのとうの苦みを取るアク抜き方法
ふきのとうの苦みを取るにはまずアク抜きが大切です。
1.水に浸すアク抜き方法
簡単なアク抜き方法は、水に浸すことです。
苦みを残したい場合→ボウルに水を入れ30分くらい浸す。
しっかり苦みを取りたい場合→2時間くらい浸しながら時々水を変える。
ふきのとうを天ぷらにする場合は、こちらの水に浸すアク抜き方法がよいでしょう。
2.下茹でするアク抜き方法
鍋にお湯を張り塩をたっぷり入れ、ふきのとうを3~4分茹でてから、冷水にさらします。一晩置くとアクはかなり薄くなります。
その後は常温の水に浸し水分を拭き取ります。
このアク抜き方法は、天ぷらよりもおひたしや酢味噌和えなどにする場合におすすめです。
ふきのうが苦い原因とは
ふきのとうが苦い原因は二つあります。
苦味の原因1.ポリフェノール
ふきのとうを食べて苦いと感じる原因の1つは、ポリフェノールの一種が含まれているからです。
苦手な人も多いですが、その分体に良い働きをしてくれます。
・フキノール酸→咳止めや花粉症の症状を抑える効果があります。
・植物アルカロイド→苦み成分のアルカロイドは肝機能を高める働きがあります。
ただし、摂取しすぎると下痢になることもあるので食べ過ぎには注意しましょう。
・ケンフェロール(ケンフェール)→免疫力アップやメタボ、
動脈硬化予防、発がん性物質を抑制する効果があります。
苦味の原因2.ペタシテニン
ふきのとうのもう1つの苦み成分にペタシテニンという物質があります。
これはふきのとうのアクの中に含まれていて、残っていると強い苦みを感じてしまうのです。
苦みを抑えるには調理前にアク抜きをしっかりする事が大事です。
ふきのとうの保存方法
ふきのとうは乾燥しやすいので、その日のうちに使いきれないものはビニール袋に入れ冷蔵庫で保存します。
ただし鮮度が落ちやすく香りも薄くなる為、できるだけ早めに食べましょう。
また、アク抜きし袋に入れたものを冷凍庫で保存する事もできます。使用する時は自然解凍してください。
ふきのとうってどんな食べ物?
ふきのとうは春を告げる食べ物であり、日本原産の山菜でもあります。キク科フキ属の多年草で、河川の土手や道端、水気のある場所で自生していています。
「ふき」と「ふきのとう」は同じ物で、ふきのとうは「ふき」の花の「つぼみ」のことで、早春に顔を出すつぼみの部分がふきのとうです。つぼみのうちに摘みとって食べてしまいますが、実はそのあと花を咲かせ咲いた後は皆さんご存じのふきがでてきます。
花が咲いたものは地域によっては食べるところもあるようですがほとんど食べません。
ちなみに、「2月10日はふきのとうの日」だそうですよ(^^♪
ふきのとうの栄養
苦いけど美味しい、そんなふきのとうにはどんな栄養があるのでしょうか。
一見栄養がなさそうに見えますが、実はカリウム、食物繊維、フキノリド、ビタミンなど豊富に入っていています。
・ビタミンB1・B2・K・葉酸→代謝を活発にしたり抗酸化作用もあります。
中でもビタミンKは骨粗鬆症の予防や血液の流れをよくしてくれます。
・ビタミンE→アンチエイジングに欠かせない抗酸化作用があり、
女性ホルモンの分泌に関係があったり、免疫低下を防ぐ効果もあります。
・カリウム→体内の老廃物を排出し、足のむくみや高血圧予防などデトックス効果が期待できます。
・食物繊維→ごぼうの約1.2倍の食物繊維があると言われているふきのとうは、
血糖値やコレステロールを抑制する働きがあります。
・フキノリド→香り成分であるフキノリドは胃腸の働きをよくしてくれます。
ふきのとうの選び方
ふきのとうを選ぶ時、何を基準にすればいいのか迷ってしまいますね。
小ぶりで、締まりがあり、色鮮やかな緑色を選ぶとよいでしょう。
摘んだばかりのものは新鮮で香りよく、エグミも少ないですが、大きくなり過ぎたり、時間が経つとアク、苦み、エグミが強くなります。
ふきのとうを食べ過ぎるとガンになるって本当?
美味しくてついつい食べ過ぎてしまうこともありますが、実はふきのとうには大量に摂取すると体に毒な成分も含まれています。
ペタシテニン(フキノトキシン)
先にもお話した、苦み成分のペタシテニン(フキノトキシン)ですが、これはアルカロイドの一種で発がん性物質と言われています。
毒性が強い為食べ過ぎると肝臓系の病気に なる可能性があり、ふきのとうの根の部分に含まれているので気を付けましょう。
植物アルカロイド
植物アルカロイドを大量に摂取してしまうと、人によっては下痢になってしまうことがあります。
どのくらいまでなら摂取しても問題ないの?
毎日350g以上摂ると体に影響があるそうです。
ふきのとうが出回るのは時期的なものですし、食べられる量も限られていると思いますのでそこまで心配しすぎることもありませんが、一度に大量に食べるのは控えるほうがよさそうです。
まとめ
春の代表する食べ物ふきのとうは、美味しくて健康やアンチエイジングにも欠かせない成分が入っています。
食べ過ぎには注意しつつ、美味しい春の味覚を楽しんでくださいね(^^♪